新型コロナワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する方へ
日本産婦人科感染症学会、日本産科婦人科学会が、令和3年1月27日に表明されたものを抜粋して記載いたします。
残念ながら、妊婦さんに対しては十分な知見がなく、各国で見解が分かれています。米国は、妊婦を除外すべきではないとし、イスラエルでは積極的な接種対象としています。
一方で、英国やカナダでは十分な臨床データがないことから、妊婦中は推奨していません。
日本産婦人科感染症学会および日本産科婦人科学会として、現状において以下の提言をします。
COVID-19 ワクチンは、現時点で妊婦に対する安全性、特に中・長期的な副反応、胎児および出生児への安全性は確立していない。
妊娠中にワクチン接種を希望される場合は、接種前に十分に説明を受ける。同意を得た上で接種し、その後30 分は院内での経過観察が必要である。器官形成期（妊娠12週まで）は、ワクチン接種を避ける。母児管理のできる産婦人科施設等で接種を受け、なるべく接種前と後にエコー検査などで胎児心拍を確認する。
感染リスクが高い医療従事者、重症化リスクがある可能性がある肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している⽅は、ワクチン接種を考慮する。
妊婦のパートナーは、家庭での感染を防ぐために、ワクチン接種を考慮する。
妊娠を希望される女性は、可能であれば妊娠する前に接種を受けるようにする。（生ワクチンではないので、接種後長期の避妊は必要ない。）患者さん一人一人の背景が違いますので、まずは産婦人科の主治医と十分にご相談ください。
